かつて「巨人・長嶋茂雄の息子」としてプロ野球界にデビューし、現在ではタレント・コメンテーターとしてお茶の間の人気を博している長嶋一茂さん。
そんな彼の人生には、決して忘れられない“事件”が存在します。
それは2012年末、東京都内の自宅にスプレーで「バカ息子」と落書きされるという、あまりに衝撃的な自宅落書き事件。
この事件は、時間が経つにつれて、意外な人物の関与が噂され、芸能界全体を巻き込む前代未聞のスキャンダルへと発展していきました。
そして犯人として名前が挙がったのは、当時ドラマ・CMに引っ張りだこだった江角マキコさん。
一体、なぜ彼女が関与したと報道されたのでしょうか?
本記事では、事件の全容、背景にあったママ友トラブル、そして現在に至るまでの動きを時系列で紐解いていきます。
◆発端は「バカ息子」落書き事件から
2012年12月末、世間が年の瀬ムードに包まれる中、東京都大田区田園調布にある長嶋一茂さんの新築自宅のガレージに、スプレーで赤字の落書きがされるという事件が起こりました。
書かれていた文字は、なんと「バカ息子」「アホ」など、人格を否定するような強烈な文言。
国民的英雄・長嶋茂雄氏の長男に向けてのこの暴言は、まるで“一家の名誉”を傷つけるようなもの。警察にも被害届が出され、「器物損壊事件」として正式に捜査が開始されました。
◆当時は「悪質ないたずら」程度に認識されていた
事件当初、世間の反応は「悪ふざけ」「愉快犯による嫌がらせ」といった程度にとどまっていました。
実際に防犯カメラの映像も存在したものの、決定的な証拠とはならず、犯人は長らく“謎”のままだったのです。
この事件が再び注目を集めたのは、なんと発生から約2年後の2014年。ある週刊誌の報道によって、すべてが一変します。
◆まさかの展開!犯人は江角マキコの元マネージャー?
2014年8月、「週刊文春」がスクープとして報じたのは、「落書きをしたのは江角マキコさんの元マネージャーであり、その指示をしたのは本人だった」という衝撃的な内容。
記事によれば、このマネージャーは江角さんの“依頼”を受け、真夜中に長嶋邸へ赴き、スプレーで落書きを行ったと証言していたというのです。
一気に世間の注目は江角さんへと向かい、彼女はブログで謝罪文を掲載。
しかし内容としては「騒動を起こしたことを謝罪する」というものであり、実行の指示については明確に否定していました。
◆動機とされるのは「ママ友トラブル」だった?
ではなぜ、江角マキコさんの名前が浮上したのか。
その根底には、“ママ友”同士のトラブルがあったとされています。
長嶋一茂さんの子どもと、江角さんの子どもは同じ名門私立小学校に通っており、そこで保護者同士の対立が起きていたというのです。
特に一茂さんの妻・仁子(ひとこ)さんと江角さんの間には深い確執があり、江角さんが「いじめを受けていた」とブログで告白したことも事件の直前に話題となっていました。
この“名門小学校×セレブ家庭”という舞台が持つ特有の緊張感が、事件の一因だったのではとも言われています。
◆長嶋一茂本人は「もう笑い話」だと語るも…
その後、この事件は表立った進展がないまま時間が経過。
2025年、長嶋一茂さんは日本テレビのバラエティ番組『通販王決定戦』でこの件を自ら話題にし、次のように語っています。
「夜中4時、防犯カメラに犯人らしき人が映ってる。でも誰だか分からなかったんだよね」
「誰がやったか、聞いたことないんだけど、誰だと思う?(笑)」
こうした発言からは、事件の“笑い話化”とも取れる余裕も感じられますが、一方で「犯人は明言しないが分かっている」といったニュアンスも漂います。
◆江角マキコさんは芸能界を引退、その後は…
一連のスキャンダル後、江角マキコさんは2017年に芸能界を引退。
以降、メディアの前に姿を現すことはほとんどなく、家族との時間を優先した生活を送っていると一部で報じられています。
元々、歯に衣着せぬ発言とサバサバした性格で人気を集めていた江角さんですが、今回の事件で「子を持つ母親同士の争い」という重いテーマが突きつけられる結果となりました。
◆この事件が示したもの:芸能界と“ママ社会”の交差点
この一件は、芸能人という華やかな立場であっても、子どもを持ち、学校という共通のコミュニティに所属する「一人の親」であることを思い知らされる出来事でした。
例えるなら、まるで舞台裏のトラブルが観客席にまで響き渡るような現象。
家庭と社会、個人と公の立場、その境界線が曖昧になったとき、どれだけの人が冷静に判断できるのか――この事件は、私たちに問いを投げかけています。
◆まとめ:真相は闇の中、それでも教訓は残る
落書きという行為自体は、器物損壊に過ぎませんが、その背景に潜んでいた感情・対立・誤解は、はるかに複雑で深いものでした。
江角マキコさんが実際に“指示した”かどうかは、今となっては証明しきれないまま幕を閉じたこの事件。しかし、この件を通じて浮かび上がったのは、「芸能界という非日常の中にも、私たちと変わらぬ日常の問題がある」という事実だったのかもしれません。
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