2025年6月、人気配信者・らっだぁさんを巡る“ゴースティング未遂騒動”が突如SNSを賑わせました。
今回の件は、いわゆる「不正プレイ」を疑われたことが発端となり、その後の謝罪対応やリスナー同士の意見対立によって、一層注目される事態となっています。
「えっ、未遂でそこまで炎上するの?」と思う方もいるかもしれません。
ですが、これはただの誤解や勘違いで片付けられないほど、配信者という職業における信頼やモラルの重要性を問われる一件となったのです。
本記事では、この騒動の詳細や背景をできる限り分かりやすく解説していきます。
◆ そもそもゴースティングとは何か?
まず前提として、今回の炎上のキーワード「ゴースティング」とは何かを押さえておきましょう。
**ゴースティング(通称G行為)**とは、オンラインゲームにおいて対戦相手の配信をリアルタイムで視聴し、その情報を不正に利用する行為のことです。
これにより、相手の位置や作戦を把握し、戦況を有利に進められてしまいます。
これは言わば、「カンニングしながらゲームをする」ようなもので、公平な勝負を前提とするゲームの世界では極めてマナー違反かつ不正行為として扱われています。
◆ 騒動の発端:RUSTイベント中に“うっかり”配信視聴?
問題となったのは、「SAVOGE RUST SEASON2」という配信者向けのRUSTイベント中に起こった出来事でした。
RUSTとは、資源の採集やクラフト、PvP要素もあるサバイバルゲーム。
そこに複数の有名ストリーマーが集い、それぞれの視点を配信しながらイベントを盛り上げていた最中のことです。
らっだぁさんは、自身の配信を終えた直後に、同イベントに参加していた「ぐちつぼ」さんの配信を開いてしまったことを公表。
この行為自体は、配信中ではなかったとはいえ、「他プレイヤーの配信をイベント中に視聴すること」自体がグレーゾーンと捉えられていたため、多くの視聴者から疑問と不信の声が上がりました。
例えるならば、試合が終わった直後の控室で、まだ試合が続いている相手チームの作戦会議をこっそり覗いてしまったようなもの。
意図がなかったとしても、状況としては非常に誤解を招きやすいものでした。
◆ 軽率な謝罪文がさらなる火種に
この“未遂騒動”がここまで注目されるようになった最大の理由は、初動の謝罪対応にありました。
らっだぁさんは騒動後、自身のサブアカウントで謝罪ツイートを投稿。
そこには「すんません」「脳死で開いてしまいました」といった軽めの言葉が並び、受け手によっては**「反省していない」「軽視している」と感じさせる表現**でした。
この対応は瞬く間に拡散され、「リーダー格の配信者としての自覚が足りないのでは?」と批判が集中することになります。
一方で「そもそも意図的じゃないし、そんなに騒ぐことじゃない」と擁護するリスナーも現れ、SNSではファン同士の言い争いも発生。
要するに、“未遂そのもの”よりも、その後の対応の温度感が騒動の引き金を引いたのです。
◆ その後の本音配信と活動休止の発表
批判が広がる中、らっだぁさんはTwitchにて改めて謝罪と事情説明の配信を行いました。
そこでは、以下のような内容が語られました。
- ぐちつぼさんの配信を開いたのは「完全に無意識だった」
- サブ垢で先に伝えたのは、ファンに一時休止の旨を素早く伝えたかったから
- 主催者や参加者には既に説明・謝罪済み
- 誠意が足りなかったことは自覚している
また、約1週間の配信活動休止を発表し、冷静になる時間を設けるとしました。
この対応に対しては「しっかりと説明してくれた」「ようやく本気度が伝わった」という声もある一方、「最初からちゃんとすべきだった」という批判は根強く、信頼回復にはまだ時間がかかりそうです。
◆ リスナー間での温度差も問題を複雑化
この騒動においてもう一つ見逃せないのが、「リスナー同士の対立構図」です。
擁護派は以下のような論調です:
- 「ただのうっかりミスでしょ?」
- 「疲れていたんだから仕方ない」
- 「本人たちで解決済みなら、外野は黙るべき」
それに対して批判派は:
- 「イベントのルール違反には違いない」
- 「配信者としてのモラルが欠けている」
- 「ファンが甘やかしすぎ」
こうした**“価値観の違い”による衝突**は、まるで体育祭の応援団が方針を巡ってもめるような光景です。
応援している側の対立が、結局本人にもプレッシャーとして跳ね返ってくるという悪循環が生まれています。
◆ 今回の騒動が示した「配信者の責任」とは?
今回の騒動は、実際にゴースティングが行われたわけではありません。
しかしそれでもここまで騒動が拡大した背景には、「影響力を持つ立場にある人間の行動は、常に監視されている」という現実があります。
現代の配信者は、ただゲームを楽しむだけの存在ではなく、観客を魅了する“公人”としての責任を背負っています。
それは、言動ひとつがメディア化され、賛否が飛び交い、時には一つの発言が活動の命運を左右するほどの影響を持つ、ということ。
このような状況において、「無意識だった」「ちょっとしたこと」では済まされない場合もあります。
一方で、それを必要以上に叩き続ける“ネット私刑”のような風潮にも課題はあると言えるでしょう。
◆ 最後に:信頼の再構築には“時間”と“行動”が必要
らっだぁさんが今後どのようにこの騒動を乗り越えていくのかは、言葉よりも行動にかかっていると言えるでしょう。
視聴者の信頼は、一度失えば簡単には戻ってきません。しかし、時間をかけて誠実な配信活動を続けることで、再び評価を取り戻すことも可能です。
筆者としては、今回の件を“失敗の一つ”として前向きに受け止め、らっだぁさんがより強い配信者として戻ってくることを期待しています。
そして同時に、視聴者一人ひとりが「正義感」と「共感」のバランスを持ちつつ、冷静な目で配信者と向き合っていけるコミュニティになることを願ってやみません。
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