日本サッカー界を代表する元スターたちが、意外な形で注目を集めています。2025年7月、DAZNの番組内で行われた内田篤人氏と冨安健洋選手の対談にて、香川真司選手の名前が挙がった場面がSNSで波紋を呼びました。
内田氏の“軽口”に対して、香川本人がSNSで直接言及するという事態となり、一部では「不仲説」まで飛び交う展開に。この記事では、何が起きたのか、そして香川が不快感をあらわにした“理由”を掘り下げていきます。
香川真司を「尊敬している」と語った冨安選手
番組は、アーセナルを離れる決断をした冨安健洋選手と、元日本代表・内田篤人氏の対談企画『内田篤人のフットボールタイム』。冨安選手は、W杯への取り組みについて話す中で、次のように語りました。
「香川真司さんから『W杯は意識して準備した方がいい』とアドバイスを受けた。」
この発言からは、香川が後輩に真摯なアドバイスを送る頼れる先輩であることがうかがえます。冨安選手自身も「大尊敬している」と付け加えており、サッカー界の繋がりの強さが感じられるシーンでした。
問題の発言:「真司ってところが不安だけど」
冨安選手の発言を受けて、内田氏は笑いながらこう切り返しました。
「1個だけ不安なのは、真司ってところ。」
「香川真司ってところが不安だけど(笑)」
さらには、「えっ?香川くんが?尊敬してるの?」と、やや小馬鹿にしたようなニュアンスのコメントも続きました。
このやり取りが番組公式X(旧Twitter)で拡散されると、SNSでは「香川選手に対するリスペクトが感じられない」「内田さん、言い過ぎでは?」といった批判的な声が殺到。
香川真司、SNSで“怒り”をにじませた投稿
この内田氏の発言に対し、香川真司選手は自身のXで反応。次のような文章を投稿し、静かな怒りをにじませました。
「こういう言われ方をするのは好きではない。」
「現役を引退して、言葉を使う仕事をするのなら、アスリートへのリスペクトは必要だと思う。」
さらに、自身のサッカー人生を「小馬鹿にするような言動をされるのは残念」とも述べ、直接的な名前こそ出さないものの、明らかに内田氏の発言を意識したメッセージであることは明白です。
不仲説は本当なのか?真相を探る
この一件をきっかけに、一部のネットユーザーの間では「香川と内田は実は仲が悪かったのでは?」という憶測が浮上しました。
しかし、過去の代表活動時代のやり取りや、SNS上の発信を見る限り、両者に深刻な対立があったという事実は確認されていません。
むしろ、「冗談のつもりだった内田氏の発言」が、想定以上に深く香川の心に刺さった結果という見方が濃厚です。
例えるなら、昔の友人が冗談交じりで話したつもりの一言が、今の立場や覚悟を軽視するように響いてしまった——そんな感覚に近いかもしれません。
なぜ香川は“ここまで反応した”のか?
香川選手の怒りは、単なる個人への感情ではありません。彼の投稿には、次のような深いメッセージが含まれていると考えられます。
1. アスリートの価値を軽く扱ってほしくない
香川選手は、「言葉を発する側は、現役選手やアスリートの努力に敬意を持つべき」と強調しています。これは、スポーツ文化全体に対する責任感でもあります。
2. 次世代への影響を危惧している
彼は「次の世代のためにも、リスペクトのある発言が望ましい」とも語っています。これは、自分たちの発言が若手にどう影響を与えるかを真剣に考えている証拠でしょう。
3. 自身のサッカー人生を大切にしているからこそ
「小馬鹿にされたようで残念」という言葉には、香川選手のこれまでのキャリア、そしてそこで培ってきた価値への誇りがにじみ出ています。
内田篤人の発言は“冗談”だったのか?
一方の内田氏は、基本的に冗談を交えながらトークを進めるスタイルで知られています。今回の発言も、おそらく“その場を和ませるための軽口”という意図があった可能性が高いです。
しかし、公共の場である放送番組での発言は、個人間の雑談とは異なり、より慎重さが求められます。
一流選手であっても、発する言葉が独り歩きするのが今の時代。その点を考慮しなかった“軽さ”が、今回の問題の本質かもしれません。
まとめ|“冗談”と“敬意”のバランス
この騒動から浮き彫りになったのは、発言の重みと、アスリート同士のリスペクトの必要性です。
- 香川真司選手は、真摯な姿勢で後輩を支える先輩であり、言葉に責任を求める姿勢を貫いています。
- 内田篤人氏は、場を盛り上げるエンターテイナー的存在ですが、今回は“笑い”が誤解を生んでしまいました。
それぞれが抱く価値観の違いこそあれど、スポーツ文化をより良くしたいという思いは、きっと同じはず。
今後、両者が公の場で和解の言葉を交わすような機会があれば、ファンとしても安心できますね。
⚽「言葉ひとつが信頼にも誤解にもなる」——そんなことを感じさせる出来事でした。
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