2025年11月、長年レディースコミック界で活躍してきた漫画家・榎本由美(えのもと・ゆみ)さんが、60歳という若さでこの世を去ったというニュースが多くのファンに衝撃を与えました。現代社会のさまざまな問題をリアルに描き、読者の心に深く残る作品を世に送り出してきた彼女の訃報に、多くの人々が哀悼の意を表しています。
この記事では、榎本由美さんの死因や病気の詳細、また私生活における結婚歴や夫(旦那)、お子さんの存在など、ご家族についてわかっていることをまとめてお届けします。
■ 訃報の発表と死因について
榎本由美さんの死去は、2025年11月4日に起こった出来事であり、ご家族によるSNSでの報告により公に知られることとなりました。訃報を伝えたのは、榎本さんの息子さんご本人。Instagramを通じて、「11月4日に母が永眠いたしました」と静かに伝えられました。
さらに、榎本さんと親交の深かった漫画家・森園みるく氏も、自身のSNSを通じて「榎本由美先生が急性呼吸不全で急逝された」と明かしています。
急性呼吸不全とは、肺が酸素を取り込めなくなり、体内の酸素濃度が危険なほど低下する状態を指します。重度の感染症や慢性的な呼吸器疾患の悪化などが原因になることがあり、場合によっては突然死のリスクも高い病態です。
公的な病歴などの詳細な発表はされていませんが、「急性」と表現されていることから、予期せぬ形で容体が急変した可能性が高いと考えられます。
■ 葬儀は近親者のみで実施、香典・供花は辞退
ご家族からの発表によると、葬儀は既に親族のみで執り行われたとのこと。ごく内輪で静かに故人を見送る形式を取ったようです。
また、SNS上で「香典や供花は辞退させていただきたい」と丁寧に記されており、多くの人々の想いには感謝しつつも、過剰な弔意表明は控えていただきたいという家族の意向が感じられました。
このような対応からは、故人と家族の間で静かに人生を見送るスタイルが共有されていたことがうかがえます。
■ 榎本由美さんの漫画家としての歩み
榎本由美さんは1986年に漫画家としてデビューを果たし、1990年代にかけてレディースコミックの世界で高い評価を得ました。特に、社会的弱者や家庭内の問題をテーマにした作品を多く手がけ、読者からの共感と支持を集めてきました。
代表作には以下のような作品があります:
- 『児童養護施設の子どもたち』
虐待や家庭の事情によって施設で暮らす子どもたちの現実を描いた社会派コミック。 - 『愛のこどもたち』
親子関係の中にあるさまざまな形の“愛”とその歪みをテーマにした作品。 - 『壊れる家庭』
家庭内のトラブルや機能不全をリアルに描き、多くの女性読者に刺さった作品。
現代社会における「家族」「育児」「虐待」「介護」といった複雑なテーマを、感情の機微を細やかに描く筆致で表現した作風は、女性たちの心に強く訴えかけるものでした。
■ 榎本由美さんの家族構成|夫は誰?結婚していたの?
榎本由美さんの私生活、特に結婚や夫の存在については、公式には多くが語られていません。しかし、今回の訃報を伝えたのが「息子さん」だったことから、少なくとも一度は結婚していたか、または事実婚等の形でパートナーを持ち、子をもうけたことは確かです。
夫(旦那)についての情報は、報道でもSNSでも明かされておらず、芸能人や著名人というわけでもない可能性が高いと推察されます。また、夫婦関係が継続していたのか、あるいは既に離婚されていたのかなど、詳細は現在も明らかにされていません。
榎本さんはプライベートと創作活動をきっちり分けていたようで、家族に関する具体的な言及は極めて少なかった点も、彼女の慎重な人柄をうかがわせます。
■ 息子の存在とその人柄
榎本さんの息子さんは、母親の死を冷静かつ丁寧な言葉で伝えており、非常に誠実でしっかりとした印象を与えています。彼の文章からは、母に対する深い愛情と感謝、そして多くの人々に対する敬意が感じられます。
また、母の作品や創作活動に対しても一定の理解を持っていたことがうかがえる内容で、親子の間に強い信頼関係が築かれていたのではないでしょうか。
現時点では息子さんの年齢や職業なども公開されていませんが、遺族としてしっかりと対応されている様子から、社会的にも自立した立場にある方と想像されます。
■ まとめ|榎本由美さんの功績とその人柄
60歳という若さで急逝された榎本由美さん。彼女は、単なる「漫画家」にとどまらず、現代社会の矛盾や人々の孤独を鋭く切り取り、心の奥にある痛みに寄り添うような作品を描き続けた、社会派アーティストとも言える存在でした。
その人柄は多くを語らずとも、作品の随所からにじみ出る優しさと厳しさのバランスに現れており、多くの読者にとって「心の支え」だったことでしょう。
ご家族、とくに息子さんが発信したコメントからは、彼女が愛情に満ちた母親でもあったことが伝わってきます。夫やその他の家族の存在は公にはされていませんが、静かに、そして芯のある人生を送られてきたことがよく分かります。
■ おわりに
榎本由美さんが描いた物語は、これからも多くの人に読まれ、考えるきっかけを与え続けることでしょう。ご冥福を心よりお祈りするとともに、彼女の遺したメッセージがこれからも社会を変える力となることを願ってやみません。

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