2025年11月14日、NHKが発表した第76回「紅白歌合戦」に、韓国の人気女性グループ「aespa(エスパ)」の初出場が決まりました。
しかしその直後、SNSでは「#aespa原爆ランプ」「#aespa紅白出場取り消し」といったハッシュタグがトレンド入りし、メンバー・**ニンニン(NINGNING)**が過去に投稿した1枚の写真をめぐって激しい論争が起きています。
問題となっているのは、ニンニンが2022年にファン向けSNS「Bubble」に投稿した、キノコ雲型のインテリアランプの写真です。
投稿には「可愛いライトを買ったよ〜」というコメントが添えられていました。
これが、被爆国・日本で“原爆を想起させる無神経な投稿”と受け取られ、3年後に紅白出場というタイミングで再炎上したという構図です。
■ 原爆ランプとは何だったのか?誤解の余地はあったのか
話題となっているランプは、「核爆発キノコ雲型LEDライト」として、海外通販サイトなどで販売されている一般的なインテリアグッズです。
見た目はまさに爆心地の“キノコ雲”を模したデザインで、オレンジのLEDが雲をぼんやり照らす仕組みとなっています。
🔍 投稿の内容
- 投稿者:aespa・NINGNING(中国出身)
- 時期:2022年
- 投稿内容:「可愛いライトを買ったよ〜どう?」+写真(該当ランプ)
当時は一部ファンからの指摘があったものの、大きな炎上には発展しませんでした。
しかし、日本の“年末最大の国民的番組”への出演が決まったことで、改めてその内容が掘り返され、炎上の火種となったのです。
■ なぜ「今」になって騒動が再燃したのか?
「3年前の投稿になぜいまさら?」という声もありますが、再炎上には複数の要因が絡んでいます。
📺 タイミングの悪さが拍車をかけた
- 2025年は“戦後80年”の節目
- NHK紅白の司会陣に広島出身(有吉弘行・綾瀬はるか)
- トリ候補にも長崎出身アーティスト(福山雅治・MISIAなど)
つまり、“被爆地出身者”が主役を務める、戦後平和への想いが色濃く表現される年。
その場に、過去に“原爆”を連想させる投稿をした外国人アーティストが出演する──
この構図が、「配慮に欠けるのでは」という批判を呼ぶ原因となりました。
■ SNS上で署名活動が開始|拡がる賛否の声
炎上後、X(旧Twitter)などで一部ユーザーが、aespaの紅白出演に反対するオンライン署名活動を開始しました。
🔥 批判的なコメント例
- 「原爆を“可愛い”なんて表現した人が日本の公共放送に出るの?」
- 「被爆地出身の司会者が立つ紅白でこの選出はない」
- 「日本人の気持ちを無視している」
一方で、aespaファンやK-POP支持者からは以下のような反論も見られます。
💬 擁護する意見
- 「デザインとして買っただけで悪気はないはず」
- 「3年前の投稿を今になって掘り返すのはおかしい」
- 「差別的な署名活動は逆に炎上すべき」
このように、意見は真っ二つに分かれている状況です。
■ BTS“原爆Tシャツ問題”との比較
今回の件は、過去に起きた「BTS原爆Tシャツ騒動」と比較されることが多いです。
| 項目 | BTS(2018年) | aespa(2022年→2025年再燃) |
|---|---|---|
| 問題物 | 原爆の写真入りTシャツ | キノコ雲型ランプ |
| 投稿者 | ジミン | NINGNING |
| 文脈 | 原爆 → 韓国独立 → 笑い表現 | 可愛いインテリアとして紹介 |
| メディア対応 | ミュージックステーション出演中止 | NHK紅白、対応未定 |
BTSの件は、Tシャツのプリントに「日本降伏→韓国独立→喜び」という明確な文脈があったことから、強い非難にさらされました。
一方、ニンニンのランプは、市販されている商品であり、投稿にも政治的・歴史的意図が見られない点が相違点です。
■ 所属事務所とNHKは“沈黙”を貫く構え
現時点(2025年11月16日)で、当事者や関係機関からの公式コメントは一切出ていません。
| 関係者 | コメント状況 |
|---|---|
| NINGNING本人 | 無言を貫く |
| SMエンターテインメント | ノーコメント |
| NHK(紅白制作陣) | 出場者変更予定なし |
過去には、北京オリンピック関連の投稿で韓国国内から批判を受けた際、Bubble更新を一時中断した前例があります。
しかし今回は、国内外への影響を慎重に見極める姿勢が強く、現時点では“静観”という判断と見られます。
■ aespaの人気と日本市場の関係
aespaは、東京ドーム2年連続公演という快挙を成し遂げたK-POPグループで、日本での人気・影響力は絶大です。
2026年にはさらなる日本ツアーが予定されており、今回の紅白出場はその足がかりとしても重要な意味を持っていると業界内では見られています。
💡 出場取り消しの可能性は?
現時点で出場を中止する可能性は極めて低いと考えられます。その理由は:
- NHKは公共放送で、判断に慎重
- 投稿は3年前のもので、法的問題はない
- 人気グループで視聴率への影響も考慮される
- 謝罪が出れば“和解”ムードが生まれる可能性
■ この騒動が示す、国際アーティストの難しさ
今回の問題は、単に個人の投稿が炎上したという話にとどまりません。
国境を越えて活動するアーティストが歴史や文化の違いにどう向き合うべきかという、根深いテーマを浮き彫りにしました。
特に日本は、被爆という歴史的背景を持ち、その象徴でもある“キノコ雲”への感情は非常にデリケートです。
一方、中国や韓国では原爆が「戦争終結の象徴」と捉えられるケースもあり、歴史認識の違いが、意図しない摩擦を生むこともあります。
■ 今後に求められる「橋渡し」としての責任
SNSは瞬時に情報を拡散できる便利なツールですが、誤解や文化摩擦の引き金にもなり得ます。
今回のaespa炎上を通して学べることは、次のような視点です。
✅ 学びのポイント
- 国際的なアーティストほど、配慮と慎重さが必要
- 過去の投稿も“現在の場面”に影響を与えることがある
- ファンも“盲目的擁護”ではなく冷静な議論が求められる
■ まとめ:紅白出場は“問題提起”の場にもなり得る
- aespaニンニンが3年前に投稿した「原爆型ランプ」が問題視され、紅白出場の是非が問われている
- 被爆地出身の出演者が多い「戦後80年」節目の紅白というタイミングで再炎上
- 署名活動も始まっているが、出場取り消しの可能性は低いと見られる
- 今後はNHK、所属事務所、本人の対応次第で世論が変動する可能性あり
2025年大みそか、国民的番組「紅白歌合戦」におけるaespaの出演が、音楽と歴史認識の交差点となるかもしれません。
その舞台上で、どのようなメッセージが届けられるのか──注目が集まります。

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