2025年11月22日に行われた京都競馬場での第3レース(2歳未勝利・芝1200メートル)において、複数の騎手が巻き込まれる落馬事故が発生しました。事故の発端は、レース終盤の第4コーナー付近で先行していたニュートラ号がバランスを崩し転倒したことによります。
その影響を受けた後続馬の中には、ベテラン騎手・幸英明さんが騎乗していた馬も含まれており、幸騎手は転倒により落馬。これに続くように、浜中俊騎手と高倉稜騎手も落馬するという多重事故となりました。
幸英明騎手の怪我と復帰直後の不運
幸騎手はこの事故によって負傷し、その後のレースは騎手変更が行われました。実は、幸騎手はわずか数週間前の2025年8月にも落馬により右足の踵骨(しょうこつ)を骨折し、長らく戦列を離れていました。11月8日にようやく復帰を果たしたばかりの矢先に、再びアクシデントに見舞われたのです。
現時点では詳細な診断結果や復帰時期は明らかになっていませんが、関係者の間では「大事には至っていない」との見方も出ており、回復に向けて静養しているとの情報もあります。
騎手としての実績と信頼
幸英明(みゆき・ひであき)さんは1976年1月12日生まれ、鹿児島県出身のJRA所属騎手です。1997年にプロデビューして以来、20年以上にわたり中央競馬界の第一線で活躍を続け、通算騎乗回数は3万回を超えるなど、その持久力と継続的な成果から「鉄人」と称されるほどの存在です。
GⅠレースでは2003年の桜花賞、オークス、秋華賞をスティルインラブで制覇した他、2008年の高松宮記念ではファイングレインに騎乗して勝利を収めるなど、数々の名勝負を繰り広げてきました。
妻との出会いと結婚までの道のり
公私ともに充実したキャリアを築いている幸騎手ですが、その陰には支えてくれる奥様の存在がありました。奥様は一般女性で、ネット上では「色白の美人」として知られています。美貌だけでなく、競馬関係者の間でも人柄が評価されており、幸騎手の精神的な支柱となっているようです。
幸騎手がデビュー3年目という若さで結婚を決意した際、師匠からは「早すぎる」と反対されたこともあったそうです。しかし、その反対を乗り越え、自身の意志を貫いてゴールインしたというエピソードには、彼の誠実な人間性がにじみ出ています。
現在も奥様についての情報は多くは語られていませんが、それは彼女を世間の目から守りたいという思いやりによるものでしょう。
息子・大斗くんも騎手の道へ
2024年には、幸英明騎手の息子・幸大斗(みゆき ひろと)くんが競馬学校に入学したことが報道され、話題となりました。大斗くんは滋賀県出身で、当時17歳。父の背中を追いかけるように、プロの騎手を志すようになったそうです。
彼は「幼い頃に競馬場へ連れて行ってもらったことがきっかけで、父の堂々とした姿に憧れを抱いた」と語っており、その決意と熱意は父譲り。将来的には、親子で同じレースに出走する日が訪れる可能性も十分にあり、競馬ファンからも期待の声が高まっています。
一方で、子どもは大斗くん一人かどうかについては明らかにされておらず、プライバシーに配慮して情報は非公開となっています。
家族の支えが築いたキャリア
騎手という職業は、日々の減量管理や遠征によるハードなスケジュールなど、肉体的にも精神的にも過酷な仕事です。そんな環境の中で、家族の存在はかけがえのない支えとなります。
幸英明騎手も、長年にわたる活躍の裏には、奥様やお子さんの深い理解とサポートがあったことは間違いありません。復帰後すぐの落馬という不運に見舞われた今も、家族の支えが再び彼の原動力となってくれることでしょう。
今後の動向に注目
落馬による怪我の回復状況や、再度の復帰時期など、今後の動向には多くのファンが注目しています。同時に、息子・大斗くんの成長と将来のデビュー戦も楽しみの一つとなっています。
「鉄人」として知られる幸英明騎手ですが、彼の強さの裏には、揺るぎない家族愛と努力の積み重ねがあります。その人間味あふれるストーリーは、多くの人に勇気を与えてくれる存在といえるでしょう。