江渡浩一郎(えと こういちろう、1971年生まれ)は、日本のメディアアーティストであり、情報理工学を専門とする研究者です。テクノロジーと芸術、そして「共創」の仕組みづくりを横断する活動で知られています。研究者としての実績に加え、アーティスト、教育者、コミュニティプロデューサーとしても幅広く活躍してきました。
本記事では、公開情報をもとに、江渡浩一郎氏のプロフィール、学歴、経歴、代表作、受賞歴までを詳しくまとめます。
江渡浩一郎のプロフィール
- 名前:江渡 浩一郎(えと こういちろう)
- 生年:1971年
- 職業:メディアアーティスト/情報理工学者
- 専門分野:メディアアート、共創プラットフォーム研究
- 学位:博士(情報理工学)(2010年)
研究と表現の両面で活動し、特に「利用者参画型のサービス構築」や「集合知の活用」をテーマに取り組んできた人物です。
学歴まとめ|高校・大学・大学院
海城高等学校を卒業
1990年、海城高等学校を卒業。
海城高校は東京都内の私立男子校として知られ、進学実績の高い学校の一つです。
高校時代から理工系分野への関心を深めていたと考えられます。
慶應義塾大学 環境情報学部へ進学
1995年、慶應義塾大学環境情報学部を卒業。
環境情報学部は、情報技術と社会・デザインを横断する学際的な学部です。のちのメディアアートや共創研究につながる基盤は、この時期に形成されたといえるでしょう。
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科
大学卒業後は同大学院へ進学し、1997年に修士課程を修了。
政策・メディア研究科は、情報社会における新しい制度やコミュニケーションのあり方を探る研究科です。ここで「メディア」と「社会」を結びつける視点を深めました。
東京大学大学院で博士号取得
後年、東京大学大学院情報理工学系研究科へ進学。
2010年に博士課程を修了し、博士(情報理工学)の学位を取得しています。
理論的な情報科学と、実践的なメディア表現を融合させる研究姿勢が特徴です。
アーティストとしての活動
江渡氏は在学中からメディアアート作品を発表してきました。
代表的な作品には以下があります。
- RemotePiano(1996年)
インターネット経由で遠隔地のピアノを演奏する試み。岩井俊雄、坂本龍一とのコラボレーションで披露されました。 - WebHopper
インターネットの接続経路を可視化するプロジェクト。 - SoundCreatures
ネット経由のメロディー入力とロボット動作を組み合わせた作品。 - WebBrowserMusic
- インターネット物理モデル(日本科学未来館展示)
また、任天堂のゲームソフト『ジョイメカファイト』(1993年)ではプログラマとして開発に関わっています。
さらに、日本で初めてCommon Gateway Interface(CGI)を用いたウェブサイトを公開した人物としても知られています。
アルス・エレクトロニカでの評価
江渡氏が関わった作品やプロジェクトは、メディアアート界で世界的に評価されています。
アルス・エレクトロニカでは、
- インタラクティブアート部門 栄誉賞
- NET部門 ゴールデン・ニカ賞
- デジタルコミュニティー部門 栄誉賞
などの受賞歴があります。
特に「ニコニコ学会β」は、デジタルコミュニティの新しい形として高く評価されました。
研究者としての歩み
産業技術総合研究所(AIST)
2002年より、産業技術総合研究所に勤務。
- 情報処理研究部門 特別研究員
- 情報技術研究部門 研究員
- 知能システム研究部門 主任研究員
などを歴任。
2016年からはイノベーション推進本部 イノベーション推進企画室で企画主幹を務めました。
研究テーマは、
- 集合知の活用
- 利用者参画型サービス設計
- 共創プラットフォームの構築
などです。
教育活動
- 東京芸術大学 美術学部 非常勤講師(2003年〜)
- 慶應義塾大学SFC 特別招聘教授
- 2025年開学のZEN大学 知能情報社会学部 教授
芸術と情報科学を結びつける教育を行っています。
ニコニコ学会β
ユーザー参加型研究を推進する「ニコニコ学会β」の立ち上げに参画。実行委員会委員長を務めました。
この活動は「市民参画型研究」の普及に大きく貢献し、文部科学大臣表彰(科学技術賞・理解増進部門)も受賞しています。
主な著書
単著
- 『パターン、Wiki、XP――時を超えた創造の原則』(2009年)
共著・編著
- 『進化するアカデミア』
- 『ニコニコ学会βのつくりかた』
- 『ニコニコ学会βを研究してみた』 ほか
創造性や協働の仕組みをテーマに執筆活動も行っています。
まとめ
江渡浩一郎氏は、
- 海城高校卒業
- 慶應義塾大学環境情報学部卒業
- 同大学院修士修了
- 東京大学大学院博士課程修了
という学歴を持つ、メディアアーティスト兼情報理工学者です。
インターネット黎明期から活動し、アート・研究・コミュニティ形成を横断してきました。集合知や共創プラットフォームの分野で日本を代表する研究者の一人といえるでしょう。
今後もテクノロジーと社会の関係を問い続ける存在として注目されています。

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