格闘技エンタメの「BreakingDown」シリーズで一躍注目を浴びた人物、“やるべしたら竜”こと佐藤竜。
強烈な北海道弁と野性味あふれる戦いぶりで人気を集める彼だが、その裏には誰もが驚くような壮絶な過去が隠されている。
今回は、そんな佐藤竜さんの生い立ちから現在に至るまでの道のり、さらには家庭や家族との関係に至るまでを、独自の表現で丁寧に紹介していく。
■ 基本プロフィール
- 本名:佐藤 竜(さとう りゅう)
- 通称:やるべしたら竜(北海道の喧嘩自慢)
- 生年月日:非公開
- 出身地:北海道
- 身長/体重:約170cm/65kg前後
- 格闘技経験:キックボクシング中心
- 出場階級:フェザー級・ライト級
“やるべしたら”という特徴的なセリフが話題となり、BreakingDownファンの間では一躍有名人に。
この言葉は北海道の方言で、「やってやろうじゃないか!」という闘志を込めた一言。威勢の良さと真っ直ぐな性格を象徴している。
■ 幼少期:家庭に居場所はなかった
佐藤竜さんの過去を知れば、彼の言葉や行動の重みがより深く感じられるだろう。
彼は4人兄弟の末っ子として生まれたが、その家庭環境は非常に過酷だった。
母親は家庭を顧みず、外での遊びや交際に明け暮れる日々。父親は暴力的で、警察の前でも彼を殴ることを躊躇しなかったという。
食べ物がない日が続き、兄が盗んできたお弁当で空腹をしのいだエピソードもある。
命をつなぐこと自体が当たり前ではなかった少年時代。だが、彼は「蹲るのが嫌だった」と自ら筋トレを始め、体を鍛え続けた。
「親父に勝てるようになりたい」――その想いが、彼を前に進める原動力となった。
■ 衝撃の事件:兄たちの死と人生の転機
彼の人生には、もうひとつ大きな悲劇があった。
最も頼りにしていた兄たちが、盗みに入った金庫の件で警察に追われ、逃走中に乗っていた車が炎上。そのまま命を落としてしまう。
全国ニュースにも取り上げられたこの事件は、彼の心に深い傷を残した。
「兄たちがちゃんとした目標を持っていれば、違う人生を送れたかもしれない」
そんな後悔と哀しみを胸に、彼は次第に”変わること”への意識を強くしていく。
■ 少年時代は施設と留置所が“生活の場”に
家庭での虐待の末、彼は児童施設で生活することに。
その環境でもまた厳しく、彼は自分の存在を示すために年上とケンカを繰り返していた。
中学校時代にはさらに荒れた生活を送り、ほとんどの時間を留置所で過ごすという異例の思春期を経験。
「少年院に入らなかったのが奇跡」と言われるほど、多くの問題に直面してきた。
小学校も中学校も、同じ場所に通い続けることができなかったという。
教育委員会から事実上“排除”されたという証言が、その過酷さを物語っている。
■ 平野歩夢との出会いが彼の人生を変えた
そんな彼に光が差したのは、15歳の時。
テレビで同年代のスノーボーダー・平野歩夢選手が銀メダルを獲得する瞬間を見たことが、彼の心を大きく揺さぶった。
「同い年の彼が世界の舞台に立っているのに、自分は手錠をかけられテレビを観ている…」
このギャップが、彼に“このままでは終われない”という覚悟を芽生えさせた。
そこから少しずつ、人生を立て直す歩みが始まった。
■ BreakingDownでの台頭と「やるべしたら」誕生秘話
その後、彼の人生は格闘技へと向かっていく。
「BreakingDown」シリーズでは、北海道代表として喧嘩自慢の選抜に出場。
大阪の強者・ダイスケとの対峙の場面で、「やるべしたら!」という北海道弁を叫んだ瞬間が話題をさらった。
この一言が、彼のキャラクターを一気に押し上げ、ネット上でも爆発的な知名度を得ることになる。
一発KOを決めた試合や、根性むき出しのファイトスタイルは、まさに“喧嘩自慢”そのもの。だが、そこには単なる暴力ではない、彼なりの信念と過去への誓いが宿っていた。
■ 経営者としての顔:FUJI工業株式会社を運営
格闘家としての顔とは別に、佐藤竜さんは実業家でもある。
地元・札幌で「FUJI工業株式会社」を経営し、空調設備の施工などを手掛けている。
もともとは兄の誘いで内装業を一緒に始めたが、彼の死後、その志を引き継ぐ形で会社を創業した。
「兄と築いたものをなくしたくない」――その思いが彼の行動原理となっている。
仕事でも格闘技でも、目の前の困難から逃げないその姿勢は、まさに彼自身の人生そのものだ。
■ 結婚と家族構成:子どもへの想い
プライベートでは、結婚しており、子どもが2人いることが自身のSNSから確認できる。
ある投稿では、仕事やトレーニングで家を空けがちなことを悔やみ、「遊ばずに出かけようとしたら子どもが泣き出してしまった」と綴っている。
「もうすぐ小学生になるから、今この瞬間を大切にしたい」
といった言葉からも、家族思いな一面が見えてくる。
奥様についての情報は公開されていないが、家庭を大切にしつつ、夢を追いかける姿勢が多くの共感を呼んでいる。
■ 試合前の悲劇:会見での不意打ちと重傷
2025年12月、BreakingDown18の前日会見で衝撃的な事件が発生。
対戦相手とのフェイスオフの際、突如としてビンタを受けて後方に転倒。頭部を強打し、足を痙攣させるほどの重症を負った。
搬送後の診断で「くも膜下出血」が判明。本人はSNSで「脳内に出血があり、状態はよくありません」と報告した。
あまりにも突然のアクシデントに、ファンの間では心配の声が広がっている。
■ まとめ:どん底から這い上がった“ドラゴン”
佐藤竜さんの人生は、まさに“這い上がり”そのものだ。
家庭崩壊、兄の死、施設生活、不良時代、そして格闘技との出会い。彼は全てを自らの意志で切り開いてきた。
「過去は変えられないけど、未来は自分で選べる」
そんなメッセージを、彼の生き様は静かに語りかけてくる。
現在は療養中だが、その背中を見て希望を持つ若者が、またどこかに生まれているかもしれない。

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