かつては“清純派女優”の代表格として一世を風靡し、今なお高い知名度を誇る広末涼子さん。そんな彼女が、芸能活動の無期限休止を発表しました。理由は、「双極性感情障害(いわゆる躁うつ病)」と「甲状腺機能亢進症」という2つの疾患の診断によるもの。ファンにとっても世間にとっても、衝撃の発表でした。
この記事では、広末涼子さんの問題行動の背景にある「双極性感情障害」に焦点を当て、「いつから症状が見られたのか?」「なぜ発症したのか?」について、報道内容をもとに考察していきます。
■ 広末涼子が公表した「双極性感情障害」とは?
2025年5月2日、広末さんは所属事務所を通じて「双極性感情障害および甲状腺機能亢進症」と診断されたことを公式に発表しました。
このうち「双極性感情障害」は、気分の波が激しくなる心の病で、いわゆる躁(ハイな状態)と鬱(落ち込んだ状態)を繰り返すのが特徴です。テンションが異常に高くなる「躁」の状態では、衝動的な行動や対人トラブルを引き起こすケースもあります。
今回、広末さんが起こしたとされる一連の騒動や不可解な行動も、この「躁状態」が関係していた可能性があると見られています。
■ 発覚のきっかけは交通事故と暴行容疑
この診断に至るまでの経緯には、いくつかの問題行動が関係しています。特に注目されたのは以下の事件です。
- 4月7日:奈良から東京へ戻る途中、広末さんの運転する乗用車が大型トレーラーに追突
- 事故後:搬送された病院で看護師に対して暴行を加えた疑いで逮捕
- 4月8日以降:静岡地検に送検、後に自宅が家宅捜索を受ける
- 4月16日:勾留解除後、都内の医療機関へ入院
ここまでの流れを見ると、精神的に不安定な状態であったことは明らかです。所属事務所も後日「本人の不調を“体調不良”と簡単に済ませてしまっていた」と反省の言葉を発表しました。
■ 病気の兆候はいつから?過去にもあった“浮き沈み”
広末さんの“情緒の起伏”については、実は以前から一部報道で取り上げられていました。特に恋愛スキャンダルや突然の奇行(破天荒な発言、ドラマ降板など)は、彼女のキャリアにたびたび影を落とす形となっていました。
これまでは「自由奔放な性格」「天然キャラ」として受け止められていた部分も、今にして思えば双極性障害の“軽躁”や“混合状態”だった可能性も否定できません。
また、2023年にはW不倫疑惑など、社会的にもセンセーショナルな出来事が相次ぎ、「不安定さが際立っていた」と指摘する声も。
■ なぜ発症?双極性感情障害の原因とは
この病気の原因は一つに特定できるものではありませんが、一般的には以下のような要因が複雑に絡み合うとされています:
- 遺伝的な体質(家族に同様の疾患を持つ人がいる)
- 過度なストレスやプレッシャー(芸能界の特殊性が関係か)
- 睡眠不足や過労
- ホルモンバランスの乱れ(甲状腺機能とも密接に関係)
芸能界という厳しい競争社会で20年以上にわたり第一線を走ってきた広末さん。家庭と仕事の両立、プライバシーの消耗、そしてSNSによる誹謗中傷――そうした外部ストレスの積み重ねが、発症の引き金になった可能性もあります。
■ 現在の状態と今後の活動は?
事務所の発表によると、広末さんは現在も医療機関の指導のもとで通院と自宅療養を続けているとのこと。当面はすべての芸能活動を休止し、心身の回復に専念する方針です。
また、病気を理由に今回の問題から逃れようという意図はなく、警察の調査にも誠実に対応する姿勢を示しています。
ファンや関係者への謝罪文では「多くの方にご迷惑と混乱を与え、深く反省している」との本人の言葉も添えられ、誠意ある対応が印象的でした。
■ まとめ|“表現者”の心の波を理解する時代へ
広末涼子さんのように、華やかな舞台に立つ人物ほど、時に心の奥で深く傷ついていることがあります。
「双極性感情障害」は目に見えない病でありながら、日常生活にも大きな影響を与える疾患です。今回の一件を通じて、芸能人という枠を超えて、“心の病とどう向き合うか”という社会的なテーマを私たちは突きつけられているのかもしれません。
彼女が今後、無事に回復し、再び笑顔で戻ってくる日を願うとともに、私たち一人ひとりが「こころの健康」に対する理解を深める契機となればと思います。
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