2025年9月、北海道千歳市で明るみに出た事件が、教育現場に対する信頼を大きく揺るがせています。
現職の中学校教諭が関与したとされる、女子生徒への盗撮行為と画像共有問題。
この事件を受け、複数の教育関係者が逮捕・書類送検されるという異例の事態となりました。
その中でも、逮捕者のひとりである**柘野啓輔(つげの・けいすけ)容疑者(41歳)**に焦点を当て、顔写真の有無、勤務校、SNS上での痕跡などを中心に掘り下げていきます。
◆事件の概要:教員グループ内での「画像共有」という異常行動
今回の事件は、単独犯による盗撮ではなく、複数の教員が関与していたという点で深刻さが際立ちます。
発端は、2024年12月ごろ。北海道教育庁の内部通報により、千歳市立北斗中学校の教員・柘野容疑者が、生徒の盗撮画像を職員グループのチャット内で共有していたことが発覚しました。
共有された画像は、教室や体育館などで盗撮されたとみられる女子生徒の身体の一部が写ったもので、被写体が盗撮されていることに気づいていないことからも、その悪質性が際立っています。
その後、道警は千歳市と札幌市で一斉に関係先を家宅捜索し、柘野容疑者を含む現職教員4名が書類送検、うち2名が逮捕される事態となりました。
◆柘野啓輔容疑者の勤務先は「北海道千歳市立北斗中学校」
柘野容疑者は、北海道千歳市にある「市立北斗中学校」に勤務していたと報じられています。
同校は、生徒数300名以上を抱える市内有数の中規模校であり、地域に根差した教育活動に取り組んでいました。事件当時、柘野容疑者は技術・理科などを担当していたとされます。
また、事件が明るみに出た後、市教育委員会は同校の校長名義で謝罪コメントを発表し、保護者への説明会を実施するなど迅速な対応を取ったとされています。
◆顔写真は報道されているのか?
多くの人が注目している、柘野啓輔容疑者の顔画像ですが、2025年9月現在、主要メディアでは顔写真の公開は行われていません。
名前や勤務先などは明らかになっているものの、顔画像に関しては以下の理由から伏せられている可能性があります:
- 事件が書類送検であり、起訴前であること
- 生徒や関係者への二次被害を懸念する声が多い
- 警察発表で写真提供が行われていないケース
ただし、今後の捜査や報道の進展次第では、顔写真が報道各社から公表される可能性も否定できません。
◆SNSアカウント(Facebook・Instagram)には痕跡があるのか?
容疑者の人物像を知る手がかりとして、SNSの利用履歴はしばしば注目されます。
今回の件でも、「柘野啓輔」名義でFacebookやInstagram上のアカウントが存在しているかどうか、調査が行われました。
▶ Facebookでの検索
「柘野啓輔」という氏名でFacebook検索を行った結果、同姓同名のアカウントが複数確認されています。
しかし、勤務先や地域(北海道千歳市)と一致するような情報は見当たらず、本人と断定できるアカウントは現時点では不明です。
事件が公になった後に、該当アカウントが削除または非公開設定に切り替わった可能性も否定できません。
▶ Instagramでの調査
Instagramでは、基本的に実名を出さずに活動しているユーザーも多いため、特定は難航しています。
検索されたハッシュタグやユーザー名の中に該当者と思われるアカウントは現れましたが、顔写真や投稿内容から本人であると断言できるものは確認されていません。
一部ネットユーザーによる“誤認晒し”のような投稿も散見されており、正確な裏付けのない個人情報の拡散には注意が必要です。
◆共犯とされる他の教員の存在も
報道によれば、柘野容疑者を含む複数の教員が、SNSのグループチャットやクラウド上で盗撮画像を共有していたとされています。
このグループには、以下のような特徴がありました:
- 教員同士が職場外でも連絡を取り合っていた
- 共通の趣味や価値観(性的指向を含む)を持っていた可能性
- 犯行を隠蔽するようなやり取りの記録も存在
このような教員間での「犯罪的な結託」は、学校という閉鎖空間の中でいかに監視と内部告発が難しいかを浮き彫りにしています。
◆教育委員会・自治体の対応は?
北海道教育庁は事件後、「極めて遺憾であり、再発防止に全力を尽くす」との声明を発表。
同時に、以下の対策を実施するとしています:
- 生徒指導・人権教育の徹底
- 教職員に対する性教育・法令順守研修の再構築
- 匿名通報制度の強化
- 校内ICTのログ管理とアクセス制限の再確認
また、千歳市教育委員会としても、児童・保護者へのカウンセリング支援や情報公開の在り方を見直す方針を示しています。
◆社会的影響と今後の課題
この事件は、単に1人の教員が問題を起こしたにとどまらず、教育機関全体の信用を大きく損なう出来事となりました。
特に今回のように:
- 共犯的関係の中で犯罪行為が繰り返されていたこと
- 児童・生徒が被害を認識していなかった可能性が高いこと
- 管理職や保護者も長期間気づけなかったこと
といった事実が重なると、「学校」という場の安全性に対する根本的な疑念が生まれます。
教育現場における倫理観の欠如やチェック機能の不備は、こうした事件が発生するたびに指摘されますが、抜本的な制度改革にまではつながっていないのが現実です。
◆まとめ:顔は見えないが、信頼は確実に崩れた
今回の事件により、柘野啓輔容疑者をはじめとする複数の教職員が、生徒の信頼を裏切る形で法を犯したことが明らかになりました。
そして何より悲しいのは、その被害者が“自覚のないまま”に傷つけられていた可能性があるという点です。
顔写真が報道されない、SNSアカウントが不明——こうした“匿名性”の陰に隠れて、加害者の輪郭が曖昧になっていくことに、私たちはもっと敏感であるべきかもしれません。
今後、学校という場が真に安心・安全であるために、どのような制度・教育・テクノロジーが必要なのか、社会全体で議論を深める必要があるでしょう。
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