プロ野球界の“男気キャラ”として長年親しまれてきた中田翔選手が、2025年9月19日に現役生活に終止符を打ちました。引退試合となった中日vsヤクルト戦では、最後の打席を豪快な空振り三振で締めくくり、多くのファンがその姿を見守りました。
ところが、引退セレモニーの場で思わぬ“発言”が飛び出します。中田選手は、現役時代に親交のあった**ダルビッシュ有投手（パドレス）への感謝を口にした一方で、元日本ハムのチームメイトである大谷翔平選手（ドジャース）**について「翔平から何もなかったのはおかしい」とやや皮肉めいたコメントを残しました。
この発言をきっかけに、一部ネットユーザーの間で再燃したのが「中田翔と大谷翔平は不仲だったのでは？」という疑惑。
果たしてこれは冗談なのか、本心なのか、それともかつて何か確執があったのか？本記事では、報道や過去のインタビュー・エピソードを元に、両者の関係性に迫っていきます。
■ 中田翔と大谷翔平の関係性｜日ハム時代の5年間
まず大前提として、中田翔選手と大谷翔平選手は2013年～2017年の5年間、日本ハムファイターズで共にプレーしていました。
中田選手は当時、既に主軸としてチームを牽引する存在。対して大谷選手は10代で入団した“怪物ルーキー”でした。年齢差は約5歳。中田選手は1989年生まれ、大谷選手は1994年生まれです。
■ 先輩後輩というより“適度な距離感”の関係
両者の関係は、いわゆる「ベタベタな仲良し」ではなかったようです。
実際、大谷選手は当時のインタビューで「中田さんに食事に誘われたことはあまりなかった」と語っており、中田選手も「誘っても気を使わせてしまうと思っていた」と話していたようです。
性格のタイプも真逆。中田選手はチームのムードメーカーで兄貴肌、大谷選手は超がつくほどストイックで孤高のタイプ。お互いのキャラクターを理解しつつ、あえて踏み込まない“プロ同士の距離感”だったとも考えられます。
■ 中田翔の冗談発言集が“誤解”の火種に？
中田翔選手といえば、直球勝負な発言が持ち味。バラエティやインタビューでも遠慮ないコメントをすることで有名です。
そんな彼が、過去に語った**“冗談”**のいくつかが、後になって「本当に嫌っていたのでは？」という憶測を呼ぶことになりました。
■ 「大谷がホームランを打つから打点が減る。嫌いだわ（笑）」
これは中田選手が、日ハム時代のあるバラエティ番組で発したコメント。前の打順にいる大谷選手がホームランを打つと、自分の打点チャンスが減るから困るという、笑いを交えた軽口でした。
同席していた共演者も爆笑していたことからも、明らかにジョークの一環だったと見られています。
■ 「大谷をいじめようかと思った」発言も冗談
もう一つ話題となったのが、「大谷翔平をいじめようかと思った」という物騒なフレーズ。こちらも、テレビ番組でのトーク中に冗談交じりに語られたもので、実際にトラブルがあったわけではありません。
このような“言葉だけが一人歩き”してしまったことも、不仲説が囁かれる背景にあるようです。
■ 本当に一喝された？噂の「決意表明スピーチ」とは
大谷翔平選手が日ハム在籍中、チームの方針として“主力選手による決意表明”というものがありました。その場で彼はこう述べたそうです：
「遊びたい、飲みたい、いろいろやりたい──そんなことで優勝できるわけがない。勝ちたいなら野球しかない」
このストレートな発言が、**“中田翔を名指しで一喝した”**という風に解釈されたのが、いわゆる“不仲説”の発火点のひとつです。
しかし、当の大谷選手は特定の選手を指して発言したわけではなく、自分自身の覚悟を語ったものだと伝えられています。中田選手がその場にいたことは事実ですが、それをあえて狙って言ったとする証拠は存在しません。
■ 「大谷から何もなかった」は本気？冗談？
そして、今回の引退セレモニーで中田翔選手が放った次の一言が注目を集めました。
「翔平から何もなかったのは、ちょっとおかしいと思うんですよね（笑）」
この発言に、「やっぱり大谷と中田は不仲だったんだ」と早合点する人もいたようですが、文脈を追うとあくまで冗談交じりのコメントであることが分かります。
同セレモニーではダルビッシュ投手のビデオメッセージが紹介され、これに感動した中田選手が「ダルさんからは予想外だったけど嬉しかった。翔平からも欲しかったな～」という照れ隠しのような発言だったと見る声も多いです。
■ 「中田賞」にまつわる意外なエピソード
この2人に関するもうひとつの注目エピソードとして、「中田賞」なるものが存在します。
中田選手は日ハム時代、目標を達成した後輩選手に自費でプレゼントを贈る“中田賞”を設けていました。大谷選手もその対象となり、なんと彼がリクエストしたのは「高級万年筆」だったそうです。
20万円もするエルメス製の品を、中田選手は快く購入し贈呈。こうしたエピソードからも、互いにリスペクトがあり、関係性は良好だったことが伺えます。
■ 不仲説の“根本”は大谷翔平のストイックさ？
大谷選手は若い頃から、チームメイトとの飲み会などを極力断っていたという話は有名です。
あるコーチが「付き合いが悪いと嫌われるぞ」と忠告したところ、大谷選手はこう答えたと言います。
「野球がうまくなれば、みんな好きになってくれると思います」
この徹底した姿勢により、「付き合いの悪い後輩」と感じた先輩もいたかもしれません。ただし、それをもって“不仲”と断定するのは無理があると言えるでしょう。
■ 結論：不仲ではなく「お互い干渉しないプロ同士の関係」
本記事で紹介した情報を総合的に整理すると、次のような結論が導き出せます。
- 明確なトラブルはなかった
- 冗談が誤解された可能性が高い
- 性格の違いにより距離感が生まれていた
- 互いにリスペクトを持っていた関係
つまり、中田翔選手と大谷翔平選手は「仲良し」ではなかったかもしれませんが、プロとして互いの姿勢を認め合う“適度な関係”だったと見て間違いないでしょう。
■ 今後に向けて──翔平からの“サプライズ”に期待？
今回、中田翔選手は引退セレモニーの場で「翔平から何もなかったのはちょっと…」とコメントしましたが、もしかするとこれは“おねだり”のようなメッセージだったのかもしれません。
大谷選手は非常に律儀で礼儀正しい性格。水面下で何か用意している可能性もありますし、後日サプライズが発表されるかもしれません。
■ まとめ｜「不仲」という言葉では語れない、プロの距離感
SNSではつい、「〇〇と△△は不仲」「確執がある」といった話題がバズりがちです。しかし、今回の件に関しては、単なる冗談や誤解から生まれた都市伝説的な一面が強いといえそうです。
中田翔選手の引退は、一つの時代の終わりを告げると同時に、プロ野球の“裏のドラマ”に光を当てた瞬間でもありました。
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