2024年のパリ五輪で男子110mハードル決勝に進出し、日本の陸上界に新たな1ページを刻んだ村竹ラシッド選手。その快挙の裏側には、多様な文化と家庭環境、そして驚くべき努力の歴史があります。
本記事では、村竹選手の家族構成(母・父)、出身高校での実績などを中心に、彼の人物像を深掘りしていきます。
■ プロフィール:村竹ラシッドとは?
項目 | 内容 |
---|---|
名前 | 村竹 ラシッド(むらたけ らしっど) |
生年月日 | 2001年6月17日 |
出身地 | 千葉県松戸市 |
身長/体重 | 180cm/74kg |
種目 | 陸上・110mハードル |
出身校 | 松戸市立第一中学校 → 千葉県立松戸国際高校 → 順天堂大学 |
所属 | 日本航空(JAL) |
■ 両親の国籍は? 父はトーゴ、母は日本人
村竹ラシッド選手のルーツは、**日本とアフリカの“多文化家庭”**にあります。父親は西アフリカに位置する国「トーゴ共和国」の出身で、母親は日本生まれの日本人。苗字である「村竹」は母親側の姓であり、彼自身も日本で生まれ育ちました。
◯ トーゴ出身の父は元陸上選手
父親はかつてトーゴで陸上競技に取り組んでいた経験を持っており、とくにジャンプ系の種目で活躍していたとの情報があります。身体能力の高さは、この父親譲りとも言われています。
また、父は穏やかな性格で、常に息子の努力を見守る“静かな応援者”。ラシッド選手の試合にも時間が合えば観戦に訪れ、言葉少なに背中を押してきたそうです。
◯ 母は教育熱心でサポート上手
母親は日本人で、村竹選手の練習や試合の送り迎えはもちろん、栄養面や日々のメンタル面のケアまで、**“母としての全力サポート”**を貫いてきました。中学・高校時代には、試合当日の朝ご飯メニューまでルーティン化し、本人が安心して競技に集中できるよう尽くしていたと言います。
母が家庭内で果たしてきた役割は、まさに「アスリートの影の支え」そのもの。ラシッド選手が表彰台に立つたび、母の努力にもスポットライトが当たってほしいと願う人も多いはずです。
■ 出身中学は松戸第一中学校 陸上との出会いは小学5年生
ラシッド選手が陸上競技と出会ったのは、小学校5年生の頃。走ることが得意だった彼は、学校の先生に勧められて陸上クラブに入ることになります。
中学は地元の「松戸市立第一中学校」に進学。部活動でハードル競技に取り組み始めたのは、競技人口が少なく全国を狙いやすいという意外な理由からだそうです。
しかし始めてみると、持ち前の運動神経と高い跳躍力がハードルにぴったりフィット。中学3年時には全国大会で優勝を果たし、早くも将来を嘱望される存在となりました。
■ 高校は松戸国際!文武両道の“グローバル校”で才能開花
進学先は千葉県立「松戸国際高等学校」。同校はグローバル教育に力を入れる進学校としても知られ、文武両道の教育環境が整っていることで有名です。
ラシッド選手は同校の陸上競技部に所属し、ここで全国トップクラスの選手へと成長を遂げます。
◯ 高校時代の主な戦績
- 2019年(高校3年)
- インターハイ110mハードル:優勝
- 国体少年男子A:優勝
- U20日本陸上選手権大会:優勝
- 2020年
- 日本室内陸上(U20 60mH):日本新記録樹立
高校3年生にして、国内トップのタイトルを総なめ。まさに高校ハードル界の王者として君臨していました。
■ 大学は順天堂、社会人はJALでさらに進化
高校卒業後は、「箱根駅伝」でも知られる名門・順天堂大学へ進学。大学でも順調に記録を伸ばし、2023年には13秒36という好記録をマーク。アジア大会では銅メダルに輝いています。
現在は**日本航空(JAL)**に所属する実業団選手として活動中。2024年には日本選手権で自己ベスト13秒05を記録し、見事パリ五輪代表の座を勝ち取りました。
■ パリ五輪で見せた「ジョジョ立ち」と個性の魅力
2024年のパリ五輪では、日本陸上界にとって歴史的な瞬間が訪れました。男子110mハードルで、村竹ラシッド選手が日本勢初となる決勝進出を果たしたのです。
入場時に見せた「ジョジョ立ち」のパフォーマンスも話題に。これは、後輩の鵜沢飛羽選手(同じくJAL所属予定)が普段からアニメ風のポーズをしていたのをヒントに、前夜に思いついたというエピソードがあります。
ただ速いだけではない、観客を楽しませるユーモアやサービス精神も、村竹選手の大きな魅力のひとつです。
■ 多文化ルーツが育んだ柔軟な発想と国際感覚
トーゴと日本という異なる文化の血を引く村竹選手は、家庭の中でも“多様性”を自然に受け入れて育ったと言えます。
- 明るく陽気な性格(父親譲り)
- 粘り強く努力する気質(母親譲り)
- 周囲との調和を大切にする姿勢(家庭の教育)
こうした特性は、競技面だけでなく、人間性の面でも彼の強みとなっています。競技中はクールな顔つきですが、インタビューでは笑顔を絶やさず、誰に対しても丁寧に応じる姿が印象的です。
■ まとめ:家族とともに世界の舞台へ
村竹ラシッド選手の活躍は、彼自身の才能と努力に加え、日本とトーゴという二つの文化を融合させた家庭の支えがあってこそ生まれたものです。
今後、2025年の世界陸上(東京開催)ではさらなるメダル獲得が期待されています。本人も「ただ入賞するだけでは意味がない。メダルを取って価値を示したい」と語っており、すでに視線はその先を見据えています。
陸上界に現れた新星・村竹ラシッド。今後の世界的な飛躍に、大きな期待が寄せられています。
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