米大リーグ、ロサンゼルス・ドジャースに所属する左腕アレックス・ベシア投手（29）に襲いかかった、耐えがたい悲報。
それは、彼と妻ケイラさんの第一子である愛娘スターリングちゃんが、わずか数日でこの世を去ったという知らせだった。
ワールドシリーズの最中という舞台裏で起きていたこの悲劇は、チーム内外に深い衝撃と悲しみをもたらしている。
■娘の死を公表したインスタグラムの投稿
2025年11月7日（日本時間8日）、ベシア夫妻は共同でインスタグラムを更新。
投稿には、亡くなった娘スターリングちゃんと手をつないだ写真が添えられ、「私たちの小さな天使、あなたを永遠に愛し、いつも一緒にいるよ」と、静かで深い愛情が込められていた。
続けて、夫婦は「言葉では表せない痛みと向き合っていますが、娘と過ごしたすべての瞬間は私たちの心に残っています」と綴り、支えてくれた医療スタッフ、球団関係者、そしてファンに感謝の言葉を述べた。
投稿の中で明かされたのは、愛娘が10月26日（日曜日）に天国へと旅立ったという事実だった。
スターリングちゃんが生を受けてから、その命が絶たれるまでの日数や、具体的な病名については伏せられているが、文章の行間からは、家族が直面したあまりにも突然で重すぎる別れの現実がにじみ出ていた。
■病気による死因か？報道されていない「詳細」
今回の一連の報道の中で、スターリングちゃんの死因について明確な情報は記されていない。
ベシア夫妻の投稿にも、医療機関への感謝の意はあるものの、病名や原因を特定するような記述は見られない。
このことから推察されるのは、医療機関のケアが必要となるほどの何らかの合併症、あるいは先天的な疾患が関与していた可能性があるということだ。
ただし、それ以上の詮索は慎むべきだろう。
これはプライベートな家族の問題であり、本人たちが語らない限り、その背景にある詳細はそっとしておくべきである。
■チームメイトの妻たちから寄せられた温かなメッセージ
この悲報はドジャースの選手本人たちだけでなく、選手の家族、特に夫人たちの間にも大きな波紋を広げた。
・フレディ・フリーマン選手の妻チェルシーさんは、「あなたたちを心から愛しています。娘さんとあなたのことをずっと思い続けています」と哀悼のコメント。
・ブレイク・スネル投手の妻ヘイリーさんも「私たちはみんなあなたたちを大好き。スターリング、あなたのことはずっと心の中にいる」と想いを寄せた。
・キケ・ヘルナンデス選手の妻マリアナさんは、「私たちは常にあなたたちのそばにいるわ。愛を込めて」と、共に寄り添う姿勢を示した。
これらのメッセージは、SNS上で公開されたベシア夫妻の投稿に対するコメントとして記されており、ドジャースというチームがただの職場ではなく、精神的にも支え合う“家族”であることを象徴するものとなった。
■ドジャース球団の対応と試合への影響
この出来事が公になる前の10月23日、ドジャースはベシア投手が「家族の重大な事情」によりチームを一時離脱することを発表していた。
その後、開幕したワールドシリーズではメンバー登録から外れ、ロバーツ監督も「このシリーズ中に戻ることは難しい」との見解を示していた。
試合そのものでも、異例の光景が見られた。ドジャースの選手だけでなく、対戦相手であるブルージェイズの救援陣も、ベシアの背番号「51」を帽子に記して出場。敵味方の枠を超えた哀悼と連帯の気持ちが感じられた。
■選手会、大谷翔平らも反応
大リーグ選手会（MLBPA）も正式に声明を発表。「この困難な時期において、アレックスとケイラに深い愛と支援を送ります。私たちの祈りは彼らと共にあります」と綴り、ベシア一家への配慮を示した。
また、ドジャースの主力選手である大谷翔平、さらには佐々木朗希、グラスノーらもベシアの投稿に対して「いいね」や共感を示す反応を見せており、球界全体が深い哀しみの中に包まれたことがうかがえる。
■一緒に紡いだ「新しい命への希望」も
思い返せば、2025年4月にベシア夫妻はインスタグラムで第1子の妊娠を報告し、喜びを分かち合っていた。
「ベイビー・ベシアの誕生が待ち遠しい。次の章にとてもワクワクしている」と記していた投稿は、多くのファンや関係者にとっても微笑ましい出来事として記憶に残っていたはずだ。
その希望の象徴だった娘が、まさか数ヶ月後にこのような形で別れを告げることになるとは、誰も想像し得なかっただろう。
■悲しみの中にある感謝と絆
ベシア夫妻が繰り返し述べているのは、「感謝」の言葉だ。
命を救うために尽力したであろう医療スタッフ、悲しみを共に背負ってくれるチームメイト、そしてSNSやメッセージで支えてくれたファンに対し、夫婦は心からの謝意を表している。
「私たちが出会ったすべての人が素晴らしかった」との言葉には、深い悲しみと向き合う中でも、人とのつながりに支えられている現実がにじみ出ていた。
■まとめ
スターリングちゃんの死因が病気かどうかは明らかにされていないものの、家族と周囲の人々が経験した喪失の痛みは計り知れない。
アレックス・ベシア投手とケイラ夫人の勇気ある公表は、多くの人に命の重さと家族の絆の大切さを再認識させた。
このような時だからこそ、球団、仲間、ファンが一丸となって支え合う姿勢がより一層求められている。
スターリングちゃんが短い命の中で見せた存在の輝きは、彼女の家族だけでなく、MLBという大舞台にいる全ての人々の心に、確かに刻まれたに違いない。
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