長年視聴者に親しまれてきたNHKの人気番組『きょうの料理』。2025年8月19日の放送回で、講師と男性アナウンサーのやりとりがSNS上で物議を醸しました。中でも「愛の共同作業」という言葉が注目され、ネット上では賛否の声が交錯しています。
では一体、この発言の何が論争を呼んだのでしょうか?そして、本当に「そこまで問題視するほどの内容」だったのでしょうか?
本記事では、放送内容の概要から、当該発言の背景、ネット上の反応、そして私たちが考えるべき“配慮”と“バランス”について詳しく解説します。
発端となったやり取りとは?
問題視されたのは、8月19日に放送された「おやつのじかん ひんやりフルーツスイーツ」というテーマの回でした。
この日のレシピは「ヨーグルトバーク」。水切りヨーグルトにハチミツをかけ、色とりどりのフルーツ(バナナ、キウイ、オレンジ、パイナップル、ミックスベリー)をトッピングし、さらに講師おすすめの“梅干し”を加えるという意外性も話題を呼んだスイーツです。
講師として出演したのは、番組には2度目の登場となる女性料理研究家。実演中、講師が男性アナウンサーに「一緒にやりましょう」と促すと、男性アナが「30過ぎたおじさんですが……」と冗談交じりに応答。
それに対して、講師が笑顔で返した一言が「愛の共同作業で行きましょう」でした。
このやりとり自体は、スタジオ内では和やかで、二人の関係性も自然に見えたものの、放送後にSNS上で意外な反応が広がりました。
「愛の共同作業」発言に対するネットの反応
番組視聴後、X(旧Twitter)には以下のような声が次々と投稿されました。
- 「“愛の共同作業”って、ちょっと気持ち悪いな……」
- 「笑えない。違和感ある」
- 「男性講師が若い女性アナに言ってたら問題になってたでしょ」
- 「番組自体は楽しかったけど、あの一言だけ浮いてた気がする」
一方で、擁護や中立の意見も一定数存在しました。
- 「そんなに深く受け取る必要ないと思うけど」
- 「冗談っぽくてよかった」
- 「二人の距離感が近くて微笑ましかった」
つまり、視聴者の反応は二極化しており、価値観や受け取り方によって捉え方が異なっているのが実情です。
問題の本質は「立場」と「文脈」にある?
ここで考えるべきなのは、この発言が「問題」とされてしまった背景にある社会的な感覚です。
たとえば、
- 若い女性に対して年上の男性が「愛の共同作業」と言った場合はどうか?
- 職場などの上下関係や公的な場面で同様の表現をしたら?
こういったケースでは、「セクハラ」「不適切発言」とされる可能性が高くなります。
この放送では、講師は女性でアナウンサーは男性という組み合わせでしたが、「立場の違い」「公共放送」「老若男女が視聴する番組」という条件を考えると、過剰にセンシティブな反応が出ることも不思議ではありません。
NHK側の見解と対応
この騒動に対し、NHK広報局は以下のようにコメントを出しています。
「視聴者のみなさまのさまざまなご意見を参考にしながら、今後も番組づくりに取り組んでまいります。」
直接的な謝罪や訂正ではなく、「多様な意見を尊重しつつ今後に活かす」という形での表明となりました。
公共放送として、意図しない形で視聴者に不快感を与えてしまった可能性は真摯に受け止めつつも、極端な自主規制には至らないバランス感覚を示した対応といえるでしょう。
講師は誰?経歴などは?
今回の出演者は2回目の登場となった女性料理研究家ですが、記事中では名前は明かされていません。おそらく放送直後での物議を受け、個人への過度な注目やバッシングを避ける意図もあると思われます。
ただし、料理の技術やレシピのセンス、会話の運びなどを見る限り、経験も豊富でプロフェッショナルな料理人であることがうかがえました。
まとめ:本当に問題だったのか?
今回の「愛の共同作業」発言については、文脈や雰囲気、登場人物同士の関係性を見れば、軽い冗談の範囲であったと考えることが自然です。
もちろん、「性別の逆転」や「立場の違い」がもたらす受け止め方の差には注意が必要ですが、一部の視聴者が「気持ち悪い」と感じたことと、「放送コード違反」や「倫理的問題」とは、全く別の議論です。
視聴者として大切なのは、表現の自由を尊重しつつ、多様な受け止め方があることを理解する姿勢ではないでしょうか。
今後の番組づくりに必要な視点
- 配慮と自由のバランスを保つ
- 表現の意図と受け取り方のギャップを見極める
- 過度な反応やバッシングに振り回されすぎない
このような視点を持ちながら、私たちもテレビの楽しみ方を見直していけたら理想的ですね。
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