2025年9月、ある動画がSNS上で急速に拡散し、大きな物議を醸しました。その映像には、日本の墓地で外国人男性が卒塔婆を乱暴に扱い、供え物の缶チューハイを飲みながらふざける様子が映し出されていたのです。
その行為はあまりに不敬で、多くの日本人から怒りの声が上がりました。さらに、その男性が“観光客”ではなく、フォロワーを多数抱える海外のインフルエンサーであったことも、炎上に拍車をかけました。
本記事では、この問題行動を起こした人物が誰で、なぜそんな行動に至ったのか、そして今後の課題について詳しく掘り下げていきます。
◆ 問題の動画が拡散されるまでの経緯
最初に注目を集めたのは、X(旧Twitter)に投稿されたある映像でした。そこには、日本の墓地で明らかに観光客と思われる外国人男性が、次のような迷惑行為を行っている様子が映っています。
- 墓のそばに立てられた卒塔婆を手に取り、振り回す
- 供え物として置かれていた缶チューハイを勝手に飲む
- 墓石に向かって缶をぶつけるような仕草をする
- その一部始終を自身のSNSに投稿する
映像を見た人々からは、「故人を冒涜している」「日本文化を侮辱している」「なぜこんな無神経なことができるのか」といった批判が殺到。短時間のうちにネット上で大炎上しました。
◆ 加害者の正体は「ロッキー・ジョーンズ」という豪州人
調査が進む中、動画に映っていた人物は、**ロッキー・ジョーンズ(Lochie Jones)**というオーストラリア人男性であることが判明しました。
彼は単なる旅行者ではなく、インスタグラムやTikTokで多数のフォロワーを持つ自称“ライフスタイル系インフルエンサー”。軽快な語り口で日々の様子を発信しており、特に若者層に人気がある人物です。
しかしながら、今回の行動により、その好感度は一気に地に落ちることとなりました。
◆ 山梨県・富士河口湖町の墓地での行動内容
問題となった行動が起きた場所は、山梨県南部に位置する富士河口湖町にある墓地でした。この地域は、富士山を望む観光地として知られ、多くの外国人旅行者も訪れる場所です。
しかし、どれだけ観光地化が進んでいようとも、墓地というのは日本人にとって特別な場所。ご先祖様を敬い、静かに祈りを捧げる神聖な空間です。
ロッキー・ジョーンズは、そこで以下のような行為を行っていたことが確認されています。
- 墓前に備えられた缶チューハイを手に取り、「死者のために献杯」などと軽口を叩きながら飲酒
- 飲み終えた缶を墓石に当てるようなジェスチャー
- 卒塔婆を片手に持って振り回すなど、不謹慎なポーズで動画を撮影
これらの行動は、たとえ「冗談」や「演出」であったとしても、日本の文化や宗教的感覚においては重大な侮辱行為とされます。
◆ 炎上後の対応:「謝罪」…のはずが火に油?
この事態を受けて、ロッキー・ジョーンズ本人は自身のInstagramアカウントで“謝罪動画”を投稿しました。
しかしながら、謝罪動画の内容は多くの人の期待を裏切るものでした。主な問題点は以下の通りです。
- ガムを噛みながら話すという不誠実な態度
- 「文化の違いを学べてよかった」など、反省の色が見えない発言
- 謝罪というより“自己弁護”や“言い訳”が中心の内容
その結果、謝罪を見た日本人視聴者からは、
「全く反省していない」「ガム噛んで謝るの?」「逆に腹が立つ」
といった厳しい声が相次ぎました。つまり、彼の謝罪は“火消し”にはならず、むしろさらなる批判の火種となったのです。
◆ 在日オーストラリア大使館が異例の声明
今回の件に関しては、事態の重大さを受け、在日オーストラリア大使館が異例のコメントを発表しました。
声明の中では、
「日本での行動には日本の法と文化を尊重すべきである」
「すべての訪問者に対し、宗教的・文化的な場では特に配慮を求めたい」
という趣旨の文言があり、日本の伝統的価値観を重んじる姿勢が見られました。
通常、個人の旅行者の問題に対して大使館が表立ってコメントすることは稀です。それだけ、今回の件が国際的にもデリケートな問題と受け取られた証拠でしょう。
◆ 法的処罰はあるのか?今後の対応は?
現時点(2025年9月時点)では、ロッキー・ジョーンズに対して日本の警察が正式に逮捕・拘束を行ったという報道は出ていません。
しかし、行為の性質としては以下の法律に抵触する可能性があります。
- 墓地、埋葬等に関する法律
- 軽犯罪法(墓地への不法侵入や侮辱行為)
- 器物損壊罪(もし物理的損壊があった場合)
今後、被害を受けた寺院や地域住民からの告発があれば、警察の捜査が進展する可能性もあります。
◆ SNSの声:「文化の違いでは済まされない」
インターネット上では、今回の一件に対して多くの反応が寄せられています。
- 「観光客として来るなら、最低限の礼儀を学んでほしい」
- 「インフルエンサーって何やっても許されると思ってるのか?」
- 「日本人が海外で同じことをしたら、どうなるか想像すべき」
文化の違いという言葉では済まされない“敬意の欠如”が、この炎上の根底にあると感じている人が多いようです。
◆ 問題の本質は「モラル」と「影響力」
今回の騒動を「悪ふざけ」で片付けてしまっては、同じようなケースが繰り返されるでしょう。問題の本質は、インフルエンサーという立場の責任の自覚のなさと、異文化への無理解・無配慮にあると考えられます。
ロッキー・ジョーンズが動画を投稿しなければ、この行為は誰の目にも留まらなかったかもしれません。しかし、自らの行動を「面白いコンテンツ」として発信したことによって、数え切れないほどの人々を不快にさせ、文化的な軋轢を生む結果になったのです。
◆ まとめ:旅の前に“尊重の心”を持てるか
外国人観光客が日本を訪れる数は年々増加しています。それ自体は非常に歓迎すべきことであり、観光立国を掲げる日本にとっても重要な要素です。
しかし、いかにSNSで人気があっても、いかに「ユーモア」のつもりであっても、神聖な場所や文化的象徴に対する敬意を欠いた行動は、取り返しのつかない事態を招きかねません。
今回の事件が、インフルエンサーや旅行者にとって「他国文化に対する態度を見直す機会」になることを願ってやみません。
本記事のポイント
- 墓地で迷惑行為をした人物は豪州出身のロッキー・ジョーンズ
- インフルエンサーとしてSNSに投稿し炎上
- 在日オーストラリア大使館も異例の注意喚起
- 日本の文化や宗教的感覚を無視した行動が批判の的に
- “謝罪”も不誠実とされ、さらなる反感を買った
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